不動産ブログ

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2025-10-24

 

冬の備え 売却予定・空家管理

本記事では、凍結による影響を最小限に抑えるために、売却予定の物件や一時的に空いている家で起こりやすい 「給湯器」「タイル(玄関や外階段)」「窓」「水道管」「駐車場・アプローチ」のリスクと、今日からできる対策を 分かりやすく整理しました。対象エリアは 狭山市・所沢市・入間市 を想定していますが、多くの地域で応用できます。 この記事を読み終える頃には、寒波の前後に「何を・どの順番で・どの程度」行えばよいかが具体的にイメージできるはずです。

この記事で解決したいこと
  • 凍結が起きる仕組みと、凍結による影響の全体像をつかむ
  • 場所別(給湯器・タイル・窓・水道管・駐車場)の即効対策を知る
  • 売却前・空家オーナーとして「費用と効果のバランスが良い」優先順位を把握する

なぜ凍結は起きる? — 仕組みを知ると対策が選びやすい

凍結は、気温だけでなく「放射冷却」「風」「湿度」「日当たり」「建物の位置」などの要因が重なると発生しやすくなります。 例えば夜間に風が当たりやすい北側の外壁に設置された給湯器や露出配管、日陰になりやすい玄関タイル・アプローチ、 室内外の温度差が大きい窓ガラスなどは、凍結による影響が集中しやすい場所です。

よくある症状

・朝、蛇口をひねっても水が出ない/お湯だけ出ない
・給湯器のエラー表示、異音、白い霜や氷の付着
・玄関タイルや屋外階段が「薄い氷の膜」でスケートリンクのように滑る
・窓辺の結露が凍って開閉が固くなる、サッシ下に水染み
・駐車場やスロープでタイヤが空転、転倒や接触のヒヤリ

放置した場合のリスク

・配管や継ぎ手の破損、凍結による影響で水漏れや機器交換が必要になる
・タイルや目地の剥離、表面の劣化が進み修繕費がかさむ
・売却活動中の内覧安全性低下・印象ダウン(滑りやすいアプローチ等)
・空家の場合、発見が遅れ床下や外壁内部での漏水が広がる

場所別の即効対策とNG行動

1)給湯器(エコジョーズ等)

給湯器は内部や配管の水が凍るとエラーで停止します。メーカーの多くは凍結予防ヒーターを搭載していますが、 停電や長期不在で電源が落ちていると働きません。凍結の兆候は「湯は出ないが水は出る」「室外機の下に氷柱ができる」など。

対策・電源プラグは抜かない。ブレーカーも切らない(凍結予防運転のため)
・就寝前、お湯側の蛇口を細く開けてチョロチョロ出しに(流れがあると凍りにくい)
・露出配管に市販の保温材+アルミ保温テープを追加、継ぎ目は重ね貼り
・給湯器周りに風除け(簡易のすだれ・囲い)を設置し直接風を避ける
NG・熱湯を急にかける(内部の急激な温度差で破損の恐れ)
・屋外での電気ストーブ直あて(火災・機器劣化のリスク)
・排気口を覆う(不完全燃焼の危険)

2)タイル(玄関・外階段・ポーチ)

タイルは一見乾いて見えても薄氷が張ることがあります。凍結による影響で転倒事故や目地の損傷が起きやすい場所。 内覧時の第一印象にも直結します。

対策・夜のうちに吸水しないようモップで水気を取る
・滑り止めマット・ノンスリップテープを要所に
・凍結防止剤(塩化カルシウム等)を少量・広げすぎないよう使用
注意・金属スコップでガリガリ削るとタイルに傷。ゴムヘラやデッキブラシを。
・防止剤は植物や金属への影響に配慮して使用量を守る。

3)窓(結露・開閉不良)

室内の湿気が多く、窓まわりが冷えると結露が発生し、気温次第では凍りつきます。 窓枠やパッキンが濡れたままだとカビや劣化の原因にも。売却前は見た目とコンディションを整えておくのが得策です。

できること
  • 就寝前にサーキュレーターで室内の空気を軽く循環
  • 換気(浴室・キッチンの排気ファンを短時間)で湿度コントロール
  • 朝イチで窓の水滴をワイパーで取り、水滴を残さない
  • カーテンは窓に密着させず5〜10cm離す(空気層を作る)

4)水道管(屋外・床下・外水栓)

露出配管や金属製の立水栓は冷えやすく、破裂は最も避けたいトラブルのひとつ。 空家で長期間水を動かさない場合、凍結による影響が大きくなります。

対策・露出部は保温材+防水テープで二重に巻く(継ぎ目は下向き)
・外水栓は蛇口とホースを外し、布をかぶせビニールで保護
・寒波予報の日は夜間に水を糸のように出し続ける(特に北側)
・長期不在時は元栓の扱いを計画(排水トラップの乾き対策とセットで)
破損時・まず元栓を閉めて被害の拡大を防ぐ→応急で濡れタオル+ビニールで漏水を受ける→専門業者に連絡

5)駐車場・アプローチ(コンクリート・インターロッキング)

車の乗り入れや人の動線に直結するため、安全対策を最優先。凍結による影響でスリップや接触は 物的・人的損害につながりやすく、売却活動にも悪影響です。

安全に溶かす・滑らない工夫

・夜のうちにシャベルで除雪→薄氷は溶解剤を指示量で散布
・玄関〜駐車動線はゴムマットや融雪マットをスポット配置
・勾配のきついスロープは「上から下」へ歩く/車は急操作を避ける

ご注意:お湯を大量にまくと、そのまま再凍結してかえって危険になることがあります。少量のぬるま湯+除氷剤、 あるいはゴムヘラで物理的に薄氷をはがす方法を優先してください。

寒波前後の「48時間タイムライン」

前日〜当日朝

・天気予報の最低気温を確認し、北側・日陰を重点チェック
・給湯器・露出配管の保温テープの緩みを補修
・玄関タイル・スロープにマット/ノンスリップを仮設
・夜間はお湯側を細く出す、室内はカーテンと空気循環で結露を抑える

当日昼〜夜

・外水栓のホースを外し、布+ビニールで保護
・駐車動線を確保。明朝のためにスコップを玄関内に待機
・窓の水滴はこまめに拭き取り、サッシの溝も軽く乾拭き

翌朝

・足元の安全を最優先。薄氷部は溶解剤を少量ずつ、歩行や車の誘導はゆっくり
・給湯が出ない場合は水側で様子を見て、室内の暖気を近づける(安全な範囲で)
・異常があれば元栓を閉め、写真記録を残してからご相談を

売却前・空家オーナー向け「コスパよく効く」小さな投資

何から手を付けるべきか迷ったら、費用対効果と見栄えの両面で次の順番が実用的です。

  1. 露出配管の保温強化:保温材+耐候テープで二重巻き。材料費が安く、凍結による影響を大きく低減。
  2. アプローチの安全サイン:滑りやすい箇所に目立つマットと注意ステッカー。内覧時の安心に直結。
  3. 窓まわりの清掃・結露ケア用品:ワイパーと吸水クロスを常備、サッシの溝を美しく。
  4. 簡易風除け:給湯器周辺の風当たりを軽減(排気口は塞がない)。

※法令やメーカー保証の範囲で施工してください。迷う場合は専門業者にご相談を。

万一のトラブル時:写真→止水→記録→相談

基本フロー

①異常を発見→状況写真を数枚(全体/アップ/水の流れ)
②漏水の疑いがあれば元栓を閉じる→二次被害の防止
③メーカー名・型式・エラー表示を控える
④狭山不動産に相談(売却中・空家管理中なら履歴も共有)

室内の床や壁が濡れている場合は、タオルや新聞紙で水を受けるとともに、濡れた木部は早めに乾かすことが重要です。 放置すると変色やカビの原因になります。凍結による影響は目に見える表面だけでなく、見えない裏側にも波及しがちです。

 


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